新たな地域産業創出へのチャレンジ
福島県浜通り12市町村は、東日本大震災で大きな打撃を受けました。復興に向け
がんばっている今も、新型コロナウィルス感染拡大という逆風が吹き荒れています。
そんな逆境に立ち向かうように,地元を愛し、未来を見据えて花を育てている人たちがいます。
ここにご紹介するのは、次世代の花き産業の若き担い手たち。
それぞれ住んでいるふるさとの町や村から、手塩にかけ、
愛情込めて育んだ「ふくしまの花」の魅力をお届けします。
前を向いて時代を導き、次代の地域産業を創るチャレンジをしていきます。
これからの「ふくしま花フェスプロジェクト~新たな地域産業創出へのチャレンジ~」に
ご期待ください。
美しい花を通して、
一瞬でも幸せな気持ちに
 お花の栽培は、2014年から浪江町で始めました。現在は、トルコギキョウがメインですね。皆さんは、白い花に覆輪という紫が入る一般的なトルコギキョウをイメージする方が多いと思いますが、実は私もそうでした。でも初めて夏に咲いた花を見て、バラと間違うほど美しい花だったのでとても驚きました。
 うちの花は長持ちすると評判なので、ご自宅で長い間、美しい花を楽しんでいただけると思います。花を通して誰かが一瞬でも幸せな気持ちになってくれれば、生産者としてとても嬉しいですね。
胡蝶蘭「ホープホワイト」に託す、
「おめでとう」の想い。
 葛尾村は、震災前から過疎化や担い手不足の問題がありましたが、原発事故が追い打ちをかけました。ふるさとを復興するためにも何か魅力的な「生業」を探るうち、胡蝶蘭栽培を地域の新しい農業として根付かせるというところに辿り着きました。胡蝶蘭には「幸福が飛んでくる」という花言葉があります。新しい門出を迎える方や嬉しいことがあった方へダイレクトに「おめでとう」と伝えられる素敵なお花です。そんなお花に「ホープホワイト」と名付け、より多くの方にお届けできるよう努力を惜しまず、日々取り組んでいます。
花言葉の「情熱」を持ち栽培、
感謝の気持ちをお届けしたい。
 震災後、脱サラして花き農家になりました。土を全く使わず、服のポリエステルをリサイクルして花を育てる新しい農業への挑戦です。しかも川俣という高冷地で、熱帯植物のアンスリウムを花言葉でもある「情熱」を持って栽培しています。
 川俣町ではアンスリウムには「復興の花」というイメージがあるので、今は「川俣アンスリウム」を広げていきたいですね。また、多くの方々のご支援でここまで来られたので、花を通じて「感謝の気持ち」が伝わればいいな、と思っています。
生産者のストーリーや想いを、
アレンジでお客様に繋げる「架け橋」に。
 地元で「ふくちゃん」の愛称で呼ばれている福塚裕美子さんは、2019年8月現在、双葉郡唯一の花屋として「Fuku Farming Flowers」を運営しています。今はまだ店舗を持たずに、週に2~3回、双葉郡内の川内村、楢葉町、広野町の各商業施設の店先で出張販売を行う日々。
 「双葉郡内で必要な商業施設は揃ってきたので、次はお花かなと思いました」という福塚さんは、東日本大震災翌年に川内村に移住した後、一旦村を離れ、昨年2018年に村に戻り花屋を開業しました。震災後、川内村出身の同僚と村を訪れました。その同僚が悲しむ顔を見て、美しい田園風景を取り戻したいと思い東京から移住しました。今は週に2~3回、双葉郡内の川内村、楢葉町、広野町の各商業施設の店先でお花の出張販売を行っています。
 同じお花でも生産者によって見た目も出来も違う、お花に寄せる想いも生産者一人ひとり異なります。私はこのプロジェクトでお花のアレンジを担当しますが、生産者の顔が見えるようにストーリーや想いをお客様へと繋ぐ「架け橋」になれればと思います。